ロシア語 動詞のアスペクト(体)―完了体と不完了体の使い分け
ロシア語学習者の多くが「壁」として感じるのが、動詞のアスペクト(体)です。この記事では、完了体と不完了体のつまずきやすいポイントと対策を紹介します。
アスペクトとは何か
ロシア語の動詞の多くは、「完了体」と「不完了体」という2つの形のペアを持っています(例:делать〈不完了体〉/сделать〈完了体〉、どちらも「する」)。英語やロマンス語系の言語にはあまり見られない概念で、日本語話者にとって最も理解しにくい文法事項の一つとされています。
不完了体を使う代表的なケース
- 動作の継続・進行(Я читал книгу.=私は本を読んでいた〈読む行為そのものに焦点〉)
- 習慣・反復される動作(Я читаю книги каждый день.=私は毎日本を読む)
- 動作そのものの事実を述べる(一般的な事実として)
完了体を使う代表的なケース
- 動作の完了・結果(Я прочитал книгу.=私はその本を読み終えた〈結果に焦点〉)
- 一回限りの具体的な出来事
- これから完了する予定の動作(未来時制で使われることが多い)
同じ場面でも意味が変わるケース
同じ「読んだ」という日本語訳になる文でも、不完了体と完了体では焦点が異なります。
- Я читал книгу.(不完了体)=私は本を読んでいた(読むという行為そのものに焦点。読み終えたかは不明)
- Я прочитал книгу.(完了体)=私はその本を読み終えた(結果・完了に焦点)
このように、どちらを使うかによって伝わるニュアンスが大きく変わるため、単純な暗記だけでなく、それぞれの体が持つイメージを理解することが重要です。
アスペクトがつまずきやすい理由
日本語に直接対応する概念がない
日本語の動詞には、ロシア語のアスペクトに直接対応する仕組みがないため、感覚的に理解するまでに時間がかかります。
ペアごとに語形が異なる
完了体・不完了体のペアは、接頭辞がつくもの(делать/сделать)、語幹が変わるもの(говорить/сказать)など、パターンがさまざまで、単語ごとに覚える必要があります。
対策の進め方
1. 動詞をペアで覚える習慣をつける
単語を覚える段階から、完了体・不完了体をペアで覚える習慣をつけましょう。単語の覚え方はこちらの記事でも紹介しています。
2. 「結果」か「行為そのもの」かで判断する
迷ったときは、「動作が完了した結果に焦点があるか」「動作そのもの・継続・習慣に焦点があるか」で判断する練習をしましょう。
3. 例文を通じて感覚を養う
ルールだけでなく、実際に使われる例文を数多く見て、感覚的な理解を養うことが効果的です。
正確な出題範囲は、必ず公式サイトで確認してください。
アプリを使った対策という選択肢
アスペクトは、繰り返し例文に触れることで少しずつ定着していきます。MinorLingoが開発しているロシア語能力検定アプリ「ロシア語能力検定」で、反復練習を重ねましょう。
まとめ
動詞のアスペクトは、完了体が動作の完了・結果、不完了体が動作の継続・習慣を表すという大枠を押さえ、動詞をペアで覚えながら、例文を通じて感覚を養っていくことが攻略のコツです。次に読むなら、移動の動詞の使い分けもあわせてご覧ください。
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